ゆとり学校事務って実際のリアルな実態気になるな・・・




楽そうだな・・・・
「学校事務って楽そうでいいよね」そんな声を耳にしたことはありませんか?職員室で静かに仕事をしている事務職員の姿を見て、そう思った先生方もいるかもしれません。しかし、その実態は私たち教員の想像以上に多忙で、責任の重い仕事なのです。
この記事では、学校事務のリアルな実態について、現役事務職員の声をもとに詳しく解説していきます。
📍学校事務の主な仕事
📍他の事務職との違い
📍学校事務のリアルな実態
📍教員が事務職をどう思っているか
📍メリット・デメリット
📍向いている人・向いていない人
📍学校事務になる方法
学校事務職員の業務は、一般企業の事務職と基本的には同じですが、教育現場特有の複雑さがあります。
学校事務の主な仕事内容






これらの業務を、ほとんどの学校で一人で担当しています。不明点があれば、他校の事務職と連絡をとりながら進めている人がほとんどです。




えっ! 一人で全部!?!?
学校事務のリアルな実態



教員の「うっかり」のフォローに追われる日々
恥ずかしい話ですが、多忙な教員は、備品をよく紛失します。
「あのプロジェクター、どこいった?」「誰が最後に使った?」
こうした事態に対応するため、事務職員は「いつ、どこで、誰が使ったのか」がわかるようなシステムを一から構築することもあります。
しかし、それでも紛失者が特定できないケースは多く、備品管理の難しさは尽きません。
教員のミスのしわ寄せが…
また、出張旅費の届出や各種事務手続きも、教員は忙しさのあまり疎かにしがち。
ミスや不備の訂正に追われるのも事務職員の日常です。
事務処理を疎かにしがちな教員への対応に追われることがほとんどと言っても過言ではありません。
そのため、教員の忙しさを理解し、そういった実態も含め、起こりうるケースを予測し、逆算して自身の業務効率化を模索する必要があります。教職員には、ミスや不備が起こらないような方法を模索したり、職員会議で提案したりすることもあります。
デジタル化が進まない現場
システム上でできることが増えているにもかかわらず、まだまだ紙媒体での業務が多いのが学校現場。
事務職員は、効率化を図りたくても学校ごとのやり方があり、仕組みができていない学校では一から構築していく必要があり、不便さを感じることも少なくありません。
「もっと効率的にできるのに…」というフラストレーションを日々感じているのです。
自身が業務を遂行しやすいような仕組みづくりも、事務職員の重要な役割になっています。
一人職場の孤独と責任
多くの学校で事務職員は一人。相談相手もおらず、すべての業務を一人でこなす必要があります。
教員との共通の話題も少なく、疎外感を感じることも。
職員室に残るのは、管理職、保健室の先生、用務員など限られた人々。日中職員室に残る先生とのコミュニケーションが大切になってきますが、特に管理職とうまくいかなかった場合は、人間関係のストレスを抱えることになります。
管理職とうまくいけばラッキー!
また、教育委員会や他校との連絡会にも参加して情報共有を行う場面もあります。
繁忙期は教員以上に大変
また、働き方改革で教員の業務削減や教科担任制などが進み、教員の帰宅時間が早まっている一方、事務職員の業務量はほとんど変わらず、「教員より帰りが遅い」という逆転現象も起きています。
教員は以前よりは早く帰ることができるようになってきていますが、事務職の業務量は変わらないのです。




働き方改革の恩恵がない…
複雑な電話対応
- 配慮が必要な家庭からの連絡(個人情報が漏れないように記憶して注意が必要)
- 保護者からの要望、学校行事への質問
- 緊急事態の対応(「登校中に子どもが転んだ」「倒れた」など)
朝の欠席連絡は、メールやアプリの活用でだいぶ減ってきていますが、実際の緊急事態の電話対応もあり、マニュアル通りの対応では済まない、デリケートな判断が求められる場面が多いのです。
子どもとの関わりが少ない中で、配慮のいる家庭の個人情報を把握し適切に対応する難しさがあります。もし、間違えて対応した場合は、学校の大きな信頼に関わり大きな問題につながるケースもあります。




電話一本でも気が抜けない!!
予測不可能な子どもへの対応
時には体調不良の子どもの看護や、教員に伝言を預かった子どもが職員室に来ることもあります。「画用紙下さい。」「学校からの手紙が足りなかったので印刷してください。」などの対応も行います。
学校行事の時は受付や準備など、教職員と一緒に活動する必要があり、忙しく様々な対応に追われます。例えば、音楽発表会では、保護者誘導を行ったり、保護者から質問があればそれに答えたり説明したりすることもあります。




思っていたよりも、臨機応変な対応が求められることが多いんだね💦
事務職員の本音







気を使うことも多いんだね….
他の事務職との違い



「同じ事務職なら、どこで働くのも同じでは?」
実は、学校事務には他の事務職にはない特殊性があります。
学校事務ならではの特徴
✓ ほぼ一人職場 同じ職種の相談相手がすぐ近くにおらず、すべての判断を一人で行う
✓ 子どもへの対応が日常的 体調不良の子どもの対応、休み時間の騒がしさの中での業務
✓ 複雑な電話・クレーム対応 保護者からの感情的な要望、緊急事態の対応など
✓ 教員との協働の難しさ 周りは教員ばかり。事務処理が苦手な教員のフォローに追われる
✓ 年間行事が多い 運動会、文化祭、卒業式など、通常業務以外の対応が頻繁
✓ デジタル化が遅れている 民間企業と比べて紙媒体が多く、効率化が進みにくい
✓ キャリアアップの道が限られる 一人配置のため、昇進のポジションが少ない
比較表:学校事務 vs 他の事務職



このように、学校事務は他の事務職と比べて特殊な環境であり、単純に「楽」「大変」と比較できるものではありません。
自分の価値観に合った環境を選ぶことが大切!
- 安定重視 → 公務員(学校事務・市役所)
- キャリアアップ重視 → 民間企業
- 一人で責任を負うのが好き → 学校事務
- チームで働きたい → 市役所・民間・派遣




自分に合った環境を選ぶといいね!
教員からみた学校事務の仕事



教員は出勤すると同時に息をつく暇もないほど、授業準備、生徒指導、保護者対応に毎日追われ大忙しです。
朝の会から授業、休み時間の対応、給食指導、清掃指導、部活動指導と、一日中子どもたちと向き合い続けています。
一方、事務職員は朝の欠席電話対応が終われば、デスクに座ってコーヒーを飲みながら自分の仕事に取り掛かることができます。
正直に言えば、教員はその時間的・精神的な余裕を羨ましいと感じている部分があります。
「座って仕事ができていいな」「静かな環境で集中できていいな」という声は、職員室でも聞かれることです。
教員も余裕が欲しい…
職種や給与も違いますので、仕事の忙しさが違うのは当たり前で理解はしていますが、教員は多忙感からそのように思ってしまうこともあります。
もちろん、事務関係の仕事や備品の管理など、なくてはならない仕事をしてくれていることには感謝しています。
「いつもありがとうございます」という気持ちは、多くの教員が持っています。
学校運営に欠かせない存在であることも、頭では理解しています。
しかし、その業務の大変さはよくわかっていないのが現実です。
「職員室で座って仕事をしている」「定時で帰れそう」という表面的なイメージを持っている教員も少なくないでしょう。
教員自身が忙しすぎて、事務職員が何をどこまで担っているのか、どれだけ教員のミスをカバーしてくれているのか、見えていないのです。




お互いの大変さを知ることが大事だね
実際には、教員の「できていない部分」を黙々とカバーしてくれているのが事務職員です。
備品をなくせば探してくれ、事務手続きにミスがあれば訂正してくれ、急な対応が必要になれば柔軟に動いてくれる。
教員が気づかないところで、学校運営を支える縁の下の力持ちなのです。
お互いの大変さを理解し合うことが、より良い職場環境づくりの第一歩なのかもしれません。
メリット・デメリット






向いている人・向いていない人






学校事務になるには?
学校事務になる方法は、公立(公務員)と私立で大きく異なります。
公立学校(公務員)の場合
- 試験内容:筆記試験(教養・専門)、面接、論文など
- 受験資格:高卒以上、年齢制限あり(30歳前後まで)
- 競争率:倍率高め、採用枠が少ない
- 採用後:教育委員会配属→各学校へ配置、数年ごとに異動あり




しっかり準備が必要だね
私立学校の場合
- 応募方法:求人サイト、学校HP、紹介など
- 選考内容:書類選考、筆記試験、面接
- 採用枠:公務員試験より門戸は広め
- 採用後:基本的に同じ学校で勤務、異動なし




公務員試験より挑戦しやすい!
どっちを選ぶ?比較表💡



こんな人におすすめ👍
安定した収入・待遇を重視する人
いろいろな学校を経験したい人
一つの学校に愛着を持って働きたい人
公務員試験の準備が難しい人
迷ったら両方にチャレンジもあり!




自分に合った道を選ぼう!
まとめ



学校事務は「楽すぎる」仕事では決してありません。
教員とは異なる形で学校運営を支え、多忙な教員がスムーズに教育活動に専念できる環境を作る、重要な役割を担っています。
学校事務は安定していて、教員と比べると楽そうに見えますが、忙しく多岐にわたる業務をこなしています。自身の適性をしっかり見極め、選ぶ必要がありますね。
私たち教員は、事務職員の方々の大変さにもっと目を向け、感謝の気持ちを持つべきでしょう。
備品をなくさない、事務手続きのミスを減らす、期限を守る―こうした小さな心がけが、事務職員の負担軽減につながります。
お互いに感謝し合える関係が理想!
学校は教員だけで成り立っているわけではありません。
事務職員、用務員、給食調理員、そして多くのスタッフの支えがあって初めて、子どもたちの豊かな学びの場が実現するのです。
お互いの仕事への理解を深め、協力し合える関係を築いていきましょう。
それでは最後までお読みいただき、ありがとうございました。









