ゆとり小学校の先生に憧れるな・・・




でも、すごく忙しくて大変だって聞くな・・・どんなお仕事をしているんだろう・・・
「小学校の先生になりたい」と考えているあなた。教壇に立って子どもたちに勉強を教える姿を想像していませんか?
実は、授業は小学校教師の仕事全体の約30〜40%程度に過ぎません。
授業準備、事務作業、保護者対応、学校行事の運営など、教師の仕事は想像以上に多岐にわたります。本記事では、小学校教師を目指す学生や転職を考えている社会人の方に向けて、元小学校教師が、仕事内容の全体像からリアルな1日のスケジュール、やりがいと課題まで徹底解説します。
小学校教師の仕事内容の全体像からリアルな1日のスケジュール



7:45 出勤



勤務開始時間は8:15ですが、少し早めに出勤します!
- 授業や宿題で使うプリントの印刷
- 教材準備
- 印刷したプリント
- 連絡帳に書かせる内容を板書
- 教室で子どもが来るのを待ちながら丸つけをする
ここは子どもが来るまでの勝負です!!
猛スピードで印刷室や教室に向かいます。
8:15 児童の登校



- タブレット端末で、保護者から送信される欠席連絡を確認する。
- 挨拶をして教室で迎える
- 子どもの話を聞く
- 荷物が遅い子に声をかけ促す
- 子どもの表情や様子をチェック
→体調が悪いのに無理して登校している児童がいたら声をかける。
→注意が必要な児童はこのまま下校の時間まで観察し、一日気を配る。 - 子ども同士の喧嘩の対応(3・4年生はこの時間も喧嘩)
- 児童が係の仕事をしているか確認する。




欠席連絡を見落とすと、大変なことに・・・!クレームにつながります。
登校中に何かトラブルが起こり、登校できていないこともあるので要確認が必要です。
8:30〜8:40
全校朝会(月1回)・読書タイム・スキルタイム



| 全校朝会: 各教室からオンラインで参加する。 接続の準備 静かに校長先生の話を聞くよう指導 |
| 読書タイム: 自分の席で静かに読書するよう徹底的に指導 |
| スキルタイム: 宿題やテスト直しをさせる 分からない児童のそばでついて教える。 複数名直しや課題が終わっていない児童がいるため、一人ではこの時間に回ることができない。 優先して困っている児童につく。 |
- 宿題全員でているかチェック
- 連絡帳チェックして、保護者からの連絡に返事する。
- 連絡もなく登校もしていない児童の家に電話をしに職員室に行く
- 喧嘩の対応
8:40〜8:50 朝の会



この時間は児童にお任せする。日番の司会進行で進めてもらう。
この間に宿題の丸つけを一気に終わらせる。
(内容や児童数によっては終わらない時もある。)
8:50〜9:35 1時間目(45分) 国語



朝は、まだ眠そうな児童も多いので、ウォーミングアップで算数(計算)、国語(漢字や言葉)関する授業をすることが多い。
- 漢字の書き順や部首などタブレットを使いアニメーションで確認していきます。
タブレットを使い子どもに進行を任せる。 - 漢字の小テストで復習
- 国語の教科書、言葉の単元の勉強を進める。
9:35〜9:40 休み時間 5分



子どもは次の時間の準備やトイレ休憩の時間
- 1時間の教材を片付け
- 2時間目の教材の用意
- 児童同士の喧嘩の対応
3・4年生は隙があれば喧嘩や言い合いをしている・・・。
9:40〜10:25 2時間目(45分) 算数



1時間目よりも子どもたちがエンジンかかってきたので、集中力、思考力がいる内容を行います。
この日は、算数のわり算の文章問題。九九の復習から行い、グループ学習をしたり、自分で勉強の仕方を選べるようしたり45分常に思考したり対話したりする時間にします。




「2時間目あっという間に終わったな」「分かった〜〜!」と言う声が聞こえた時は、嬉しくなりますね!
10:25〜10:45 20分休み



子どもと遊ぶ。ドッジボールに誘われることが多いの一緒にやります。
手加減なしで当てまくり、ヤンチャボーイの心を掴む狙いです!!
忙しい時は、教室でお話し好きな子と話をしながら、丸つけや準備をしています。
外:遊具、ドッジボール、鬼ごっこ
教室:折り紙、粘土
外:ドッジボール、長縄跳び、けいどろ、フリスビー、フリスビー野球(自分たちで考えた遊び)
教室:恋バナ、折り紙、先生とお話し
外:ドッジボール *ほとんど外に行かない
教室:1年生のお世話・先生と世間話・寝る・大いに戯れ合う
3時間目が始まる5分前に子どもたちが帰ってきます。
20分休みの後は大体、激しい喧嘩をして帰ってくることがほとんどです。(1〜4年生)
その喧嘩を5分間で解決していきます。




一緒に遊ぶと子どもたちとの信頼関係が深まります!そして何より喜んでくれるので、大事にしたい時間です
(疲れて3時間目は職員室で休憩したくなりますが・・・)



10:45〜11:30 3時間目



喧嘩の対応で、5分遅れて開始。
国語(物語文/説明文)の授業を行います。
児童が退屈しないよう、力をつけられるようしっかり授業準備をして臨みます!




人気のない科目:国語の授業で、意欲的に集中して取り組む姿を見た時は、やりがいを感じます。つまらないと思わせることがないように努めます
11:30〜11:35 5分休み



20分休みの喧嘩の対応の続きを行う。




喧嘩しすぎ・・・・




3・4年生は喧嘩が多い時期!3・4年生で喧嘩をいっぱいして友だちとの関わりを学ぶことで、5・6年生では仲の良い頼れる学年になるみたいだよ〜!
11:35〜12:20 4時間目 体育



体育は準備も大変なので、子どもにも手伝ってもらう。
この日は、ラインサッカーを行うため、ボール、コーン、ゼッケンの準備を子どもに頼む。
白線を引いている間に、当番の子どもたちが中心になって準備体操を行う。
体操が終わるまでに猛スピードで白線を引く。




体育はみんなが大好きな教科!とても楽しそうに大盛り上がりで活動してくれるとやりがいを感じます!ゲームの時は熱く燃える児童が多いです
12:20〜13:00 給食



- 手洗い、給食準備を促す。
- 給食着に着替えた給食当番と一緒に給食室まで食器やおかずなどを取りに行く。
- 給食当番と一緒に配膳
- 上手に均等に入れているかチェック
熱い汁物は教師が入れます。 - お皿を落として割ったり、食材を入れ損ねて落としたりなどのトラブルの対応
- アレルギー児童の給食は本当に除去されたものか最終確認
- できるだけ残食がないように栄養教諭と協力して声がけ
- 時間内に食べれるように声をかけます。
- 時間が来たら、片付けを促し、ごちそうさま
- 給食当番と給食室へ食器や食缶を返却
〈給食あるある!〉
| 1・2年生 |
| ・自分の食べれる量が分からずおかわりしたのに、食べすぎて嘔吐したり、大量に残したりする。食べれる量を一緒に確認する必要あり。 ・配膳もまだまだ手がかかるので教師2人体制行う。 |
| 3・4年生 |
| ・自分たちでできるが、配膳の仕方や量はまだ確認して見てあげる必要がる。 ・おかわりじゃんけんが好き。 |
| 5・6年生 |
| ・自分たちで全部できる。 ・食べる量も多いので、先生の食べる分も少なくなる傾向 |




やることいっぱいの大変な時間!!この時間は子どもたちとの協力がより重要です。1・2年生は手がかかるので、教員2名体制で行います。




給食をたくさん食べるクラスはいつもエネルギーに満ちており活気があるみたいだよ!!
13:00〜13:20 昼休み



- 子どもと話をしたり、5時間目の準備を行います。
- 5・6年生の児童は委員会活動をしているので、その対応に追われることもあります。
- 喧嘩の対応:長い休み時間の後はケンカが必ず勃発する。




ここで初めてトイレに行けます…
膀胱炎になる先生も多いです。



13:25〜13:40 掃除



- 子どもと一緒に教室の掃除を行います。
- 他の教室や児童玄関を掃除している児童もいるので見回りにいきます。
- 喧嘩の対応
13:45〜14:30 5時間目 音楽



図工、音楽、学級会(話し合い・係活動)などを教科を優先的に行いたい時間帯。
低学年であれば疲れている児童も多いので、ここで集中力のいる授業をすると寝てることもZZZ
音楽室に移動して、授業を行う。
*4〜6年生は音楽の専科先生がついています!
1〜3年生は5時間目が終われば帰ります。




4・5・6年生は、音楽、図工、理科、外国語は専科の先生がついていることが多いです!




1・2年生は専科ほとんどつきません。
3年生は外国語に専科の先生がつきます。毎年ではないが、音楽が専科の先生になることもあります。
14:35〜15:20 6時間目 委員会活動(5・6年生と)



4・5・6年生は授業があるので、まだまだ頑張ります。
正直、高学年であっても6時間目は相当疲れています。
委員会活動の時間は、各担当の先生の教室に集合し、学校のためにできることを自発的に話し合い、学校のためになる活動を行います。
例えば、
給食委員会は給食人気ランキングのアンケートを集計してまとめて掲示
体育委員会はボールの空気入れや全校ドッジボール大会の企画運営など
15:20〜15:30 終わりの会
今日の振り返りを行う。クラスの良かったことや嬉しかったことなどを発表し下校になります。




ここでやっと一息つけます…疲れたー!!
15:30〜16:00 放課後



子どもと楽しく話をしたり、喧嘩の対応、課題が終わっていない児童の対応をします。その日にあった喧嘩はその日のうちに蟠りがないように双方が納得して返すが鉄則です。




下校後も先生と話をしたい児童ややるべきことが終わらない児童が居残りしています。高学年になるほど居残りする児童が多いです!




ゆっくり先生と話がしたいと思っている子どもがいても、喧嘩の対応や授業準備でなかなか時間が取れない。そのため、話したい子どものための大事な時間でもありますね!!
16:00〜17:00 職員集合or会議



会議の準備をして、会議室に向かい、司会進行を行います。
指導や授業などの課題や問題についてどうしていくか提案し、議論して方向性を決めていきます。




まだまだ業務が続きます!
会議の時間に遅れないよう会議室に向かいます。
定時は16:45ですが、当たり前に定時は超えます。
もう当たり前です….
17:00〜19:30 明日の準備



自分の仕事や学年の先生と報告相談を行います。
・教室の片付け
・明日の授業の準備
・保護者からの電話対応
・学年の先生と打ち合わせ
・丸つけ
・会議の提案文書作成




同僚と話をしてストレス発散するのはこの時間しかありません。この時間に今日初めて同僚と話をすることも珍しくありません。時間が勿体無いので作業をしながら報告や明日の打ち合わせをします。
19:45 退勤 *定時は16:45です



まだまだ仕事はあるが、もう限界なので退勤します…
まだ多くの先生が残っています
「お疲れさまです。お先に失礼します。」と管理職、事務職、職員室の先生に声をかけようやく退勤です。




お疲れ様でした〜〜〜!!
小学校教師は大変だけど、やりがいのある仕事



小学校教師の仕事は、授業だけでなく、生活指導、事務作業、保護者対応など多岐にわたります。
業務量の多さや長時間労働という課題はありますが、子どもの成長を間近で感じられる、感謝の言葉をもらえる、経済的に安定しているといった大きな魅力もあります。
「子どもの未来を支えたい」「教育を通じて社会に貢献したい」と考えるあなたにとって、小学校教師は非常にやりがいのある職業です。
まずは教員免許の取得方法を調べることから始めてみましょう。あなたの一歩が、子どもたちの未来を明るく照らす第一歩になります。









