ゆとり中学校の先生に憧れるな・・・




でも、部活動もあってすごく忙しいって聞くな・・・どんなお仕事をしているんだろう・・・
「中学校の先生になりたい」と考えているあなた。教壇に立って専門教科を教える姿を想像していませんか?
授業準備、生徒指導、部活動指導、保護者対応、進路指導など、教師の仕事は想像以上に多岐にわたります。本記事では、中学校教師を目指す学生や転職を考えている社会人の方に向けて、元中学校教師が、仕事内容の全体像からリアルな1日のスケジュール、やりがいと課題まで徹底解説します。
中学校教師の仕事内容の全体像からリアルな1日のスケジュール



7:00 出勤



勤務開始時間は8:15ですが、部活動の朝練があるため早朝出勤します!
- 学年の窓開け(担当の教員で分担)
- 職員室の準備
- 教室の戸締まり確認
- 朝練の準備
早朝から生徒のために動き出します!朝練がある日は7時前に出勤することも珍しくありません。部活動顧問を持っていると、朝も夜も休日も学校にいる時間が長くなります。
7:30〜8:10 朝練



部活動の朝練指導を行います。
- バスケ部、野球部、吹奏楽部など、朝練のある部活の指導
- 生徒の健康状態のチェック
- 練習メニューの指示と安全管理
- 部員同士のトラブル対応
朝から元気いっぱいの生徒たちと一緒に汗を流します!朝練で生徒との信頼関係も深まります。朝練がない日でも、7:30には出勤して授業準備をすることが多いです。
8:10〜8:30 職員会議・朝の打ち合わせ



職員室で1日の流れを確認します。
- 学校全体の連絡事項の共有
- 学年の動きの確認
- クラスの連携事項の報告
- 問題行動があった生徒の情報共有
- 保護者からの連絡事項の確認
- 本日の欠席・遅刻の確認
情報共有が非常に重要!生徒指導上のトラブルは学年全体で把握しておく必要があります。中学生は思春期真っ只中なので、小さな変化も見逃せません。
- トイレにこもって喫煙する生徒がいないか巡回が必要
- 階段の裏などの見えにくいところでいじめが起きることも(立場の弱い生徒に集団で非常ベルを押させるなど)
- SNSでのトラブルが前日の夜に起きていることも
思春期特有のトラブルが多い時期。教員同士の連携が欠かせません。問題が起きる前に予防することが大切です。




やんちゃすぎる〜〜大変だな〜
8:30〜8:50 読書タイム・朝学活



教室で生徒を迎え、1日のスタートです。
| 読書タイム: ・教室に入り生徒に挨拶 ・読書タイムの指導(静かに本を読むよう促す) ・生徒の表情や様子をチェック |
| 朝学活: ・出席確認(欠席連絡の確認) ・その日1日の活動内容の共有 ・連絡事項の伝達 ・提出物の回収 |
体調不良や悩みを抱えている生徒はいないか、この時間に見極めます。中学生は思春期で複雑な心理状態にあるため、小さな変化も見逃せません。友人関係のトラブル、家庭の問題、恋愛の悩みなど、様々なサインを見つける大切な時間です。
8:50〜9:40 1時間目(50分)授業



専門教科の授業を行います。
この日は数学の授業。方程式の単元を進めます。
- 前回の復習
- 新しい単元の説明
- 練習問題に取り組ませる
- 机間巡視で理解度をチェック
- つまずいている生徒に個別指導
「授業が分かりやすい!」「できなかった問題が解けるようになった!」と言われた時は、教師冥利に尽きます。勉強が苦手だった生徒がテストで点数を上げた時の笑顔は忘れられません!
9:40〜9:50 休み時間



次の授業の準備時間です。
- 教室移動(授業によっては理科室、音楽室などへ)
- 次の授業の教材準備
- 生徒の様子を見守る
- 生徒からの質問対応
中学生は休み時間のトラブルが多い!友人関係のいざこざや些細な口論が起きやすい時間帯です。教室を巡回して、トラブルの芽を早めに摘み取ることが大切です。
9:50〜10:40 2時間目(50分)授業



引き続き授業を行います。
集中力が続くよう、グループワークを取り入れたり、生徒が主体的に学べる工夫をします。板書だけでなく、タブレットやプロジェクターを使って視覚的に分かりやすく説明することも増えてきました。
10:40〜10:50 休み時間



移動と準備の時間。
- 次の授業の教室へ移動
- 教材の準備
- トイレ休憩(先生もこのタイミングで!)
10:50〜11:40 3時間目(50分)空きコマ



授業がない時間は、事務作業に集中できる貴重な時間!
- 連絡ノート
(生徒が毎日日記を書いてくる)へのコメント返し - 丸つけ
- 成績処理
- 授業準備
- 教材研究
連絡ノートは生徒との大切なコミュニケーションツール。悩みを打ち明けてくる生徒もいるので、一人ひとり丁寧にコメントを返します。これが意外と時間がかかる!30人以上の生徒のノートに毎日コメントを書くのは大変ですが、生徒の心の変化に気づける大切な手段です。




連絡ノート大変・・・いつもありがとうございます!!
11:40〜11:50 休み時間 10分



移動時間
- 次の授業の準備
- 生徒の様子を見守る
11:50〜12:40 4時間目(50分)授業



午前最後の授業です。
お腹が空いてきて集中力が落ちる生徒もいるので、テンポよく進めます!眠そうな生徒には声をかけて、眠気を覚まします。
12:40〜13:25 昼食・お昼休み



生徒と一緒に各教室でお弁当や給食を食べます。お弁当持参派と給食派半々でした。僕は給食派でしたが、給食センターから配送されるスタイルで、正直あんまり美味しくありません。
配膳は基本的に生徒たちで行い自分たちで準備して片付けます。
副担任は職員室で食べます!
- 給食当番の指導
- 配膳の見守り
- アレルギー対応の確認
- 生徒と一緒に昼食
- 食事中の生徒との会話
・わりと静かに前を向いて食べる。
小学校みたいに班を作ってワイワイって感じではなく、食べる時はちょっと落ち着いた雰囲気
・女子生徒はダイエットを気にして残す子も・・・
13:25〜14:15 5時間目:空きコマ



授業準備や教材研究の時間。
- 明日の授業の板書計画を立てる
- 授業プリントの作成・印刷
- 定期テストの問題作成
- 教材研究
- 成績処理
この時間を有効活用して、質の高い授業を準備します!定期テストの時期は、問題作成や採点でこの時間もフル稼働です。
14:15〜14:25 休み時間 10分



移動時間
- 次の授業の教室へ移動
- 教材の準備
14:25〜15:15 6時間目(50分)授業



1日最後の授業です。
疲れが見える生徒もいますが、最後まで集中できるよう、実験や実技、グループ活動など変化をつけます。6時間目は特に集中力が切れやすいので、工夫が必要です。
15:15〜15:30 終学活



1日の締めくくりです。
- 翌日の時間割や持ち物の確認
- 提出物の確認
- 注意事項の共有
- 連絡事項の伝達
- 今日の振り返り
「明日も元気に来てね!」と声をかけて下校させます。ここで生徒の表情をもう一度確認。気になる生徒がいたら声をかけて話を聞きます。
15:30〜18:30 部活動指導



放課後は部活動の時間!
バスケ部の指導を行います。
- ウォーミングアップの指示
- 基礎練習の指導
- 練習試合の審判
- 技術指導
- メンタル面のサポート
- けがの対応
- 片付けの指導
- 部員同士のトラブル対応
トラブルがあったときは、保護者連絡や家庭訪問を優先します。
18:30〜21:30 雑務・事務作業



やっと自分の仕事に取り組める時間…
- トラブル対応
- 保護者への電話連絡
- 学年会議
- 家庭訪問
- 授業準備(板書計画、授業プリント印刷)
- 定期テストの採点・成績処理
- 3年生担当の場合:入試の面接対策
- 進路指導資料の作成
- 学級通信の作成
- 週案・月案の作成
- 連絡ノートのコメント返し
同僚と話をしてストレス発散するのはこの時間しかありません。時間が勿体無いので作業をしながら報告や明日の打ち合わせをします。
まだまだ業務が続きます! 定時は16:45ですが、当たり前に定時は超えます。 もう当たり前です…. 21時を過ぎても職員室には多くの先生が残って仕事をしています。
21:30 退勤



定時は16:45です。
まだまだ仕事は山積みですが、体力の限界…
「お疲れさまです。お先に失礼します。」と管理職や同僚に声をかけてやっと退勤です。まだ多くの先生が残って仕事をしています。家に帰ってからも、授業の準備や成績処理をすることもあります。
お疲れ様でした〜〜〜!!
中学校教師は大変だけど、やりがいのある仕事



中学校教師の仕事は、授業だけでなく、生徒指導、部活動指導、進路指導、保護者対応など多岐にわたります。
長時間労働や生徒指導の難しさという課題はありますが、生徒の成長を間近で感じられる、部活動で生徒が上達する姿を見られる、進路実現をサポートできるといった大きな魅力もあります。
「思春期の子どもたちを支えたい」「教育を通じて社会に貢献したい」と考えるあなたにとって、中学校教師は非常にやりがいのある職業です。









