ゆとり不登校が過去最多を達成したそうだよ!不登校になった子どもたちはどうしたらいいのかな?




国の施策であるCOCOLOプランってどんな対策なのだろうか。
令和5年3月、文部科学省は「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策(COCOLOプラン)」を発表しました。
この記事では、COCOLOプランとは何か、どのような取り組みが行われるのか、そして最新の動向をわかりやすく解説します。
- COCOLOプランとは何か
- COCOLOプランの3つの柱
- 具体的な支援内容と予算
- こども家庭庁との連携
- COCOLOプランの効果
COCOLOプランって何?



文部科学省が令和5年3月に発表した「COCOLOプラン」は、不登校の子どもたちを支援するための国の対策です。
正式名称は「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策」です。
令和8年度には、文部科学省及びこども家庭庁が不登校対策COCOLOプラン関連事業に120億円を投じる計画を発表しており、国が本気で不登校対策に取り組んでいることがわかります。
COCOLOプランなぜ作られたの?



深刻化する不登校の現状
小・中・高校の不登校が約30万人に急増
文部科学省の調査によると、小・中学校における不登校児童生徒数は、令和3年度に約24.5万人だったのが、令和6年度には35.4万人に達しました。
特に深刻なのは、90日以上の不登校であるにもかかわらず、学校内外の専門機関等で相談・指導等を受けていない小・中学生が4.6万人に上るという事実です。
背景にあるもの
不登校が増加した背景には、以下のような要因があります。
- 長引く新型コロナウイルスの影響
- 児童生徒の休養の必要性を明示した法律(義務教育機会確保法)の趣旨の浸透
- 保護者や児童生徒の登校に対する意識の変化
- 特別な配慮を必要とする児童生徒への支援の課題
参考:文部科学省:令和6年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果概要
COCOLOの意味は?



COCOLOという名前には、子どもたちへの願いが込められています。
- Comfortable(心地よい)
- Customized(一人一人に合わせた)
- Optimized(最適化された)
- Locations of Learning(学びの場)
→ 子ども一人一人に合わせた、心地よく最適化された学びの場を提供する
COCOLOプランの目標



最大の目標
そして、子供たちに「大丈夫」と思ってもらえるよう、徹底的に寄り添っていくことを宣言しています。
参考:文部科学省:誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策「COCOLOプラン」
これまでとの大きな違い
従来の考え方 ❌ 「不登校の子を学校に戻す」
COCOLOプランの考え方 ⭕ 「どこでも学べる環境を作る」
学校復帰だけがゴールではないという考え方に大きく転換しています。
COCOLOプランの3つの柱



学びの場を増やす
不登校の児童生徒全ての学びの場を確保し、学びたいと思った時に学べる環境を整える
目指す姿
- 一人一人のニーズに応じた多様な学びの場が確保されている
- 学校に来られなくてもオンライン等で授業や支援につながることができる
- 学校に戻りたいと思った時にクラスを変えたり、転校したりするなど本人や保護者の希望に沿った丁寧な対応がされている
具体的な取り組みと予算
- 不登校特例校とは、学校に行きづらい児童生徒のために、通常の学校より授業時間数が少ないなど、柔軟に学ぶことができる学校
- 早期に全ての都道府県・政令指定都市に設置
- 将来的には分教室型も含め全国300校を目指す
- 令和5年2月現在21校 → 今後大幅に増やす
- NPOやフリースクール等との連携を強化
- 他の学校の児童生徒へのオンライン相談支援も実施
- 「不登校特例校」という名称を「学びの多様化学校」に改称
- 校内教育支援センターとは、学校には行けるけれど自分のクラスには入れない時に利用できる、学校内の空き教室等を活用した部屋
- 自分のクラスに入りづらい児童生徒が、落ち着いた空間の中で自分に合ったペースで学習・生活できる
- 自分のクラスとつなぎ、オンライン指導やテスト等も受けられ、その結果が成績に反映される
- 児童生徒のペースに合わせて相談に乗ってくれたり、学習のサポートをしてくれる
- 令和5年2月現在、全ての学校に設置している市町村は228
- 教育支援センターとは、各地域の教育委員会が開設していて、児童生徒一人一人に合わせた個別学習や相談などを行ってくれる場所
- 市の施設など、公の建物の中にあることが多く、利用料は基本的に無料
- 不登校の児童生徒への支援に加え、その保護者が必要とする情報を提供
- 地域の拠点としての役割を明確化
- 業務委託や人事交流等を通して、NPOやフリースクール等との連携を強化
- オンラインによる広域支援機能を強化
- 在籍校とつなぎ、オンライン指導やテスト等も受けられ、その結果が成績に反映されるようにする
- 令和5年2月現在、単独で設置している市町村は1,147
- メタバースの活用について、実践事例を踏まえた研究を行う
- オンライン上の仮想空間で、不登校の児童生徒が安心して交流できる居場所を提供




オンラインで少しずつ交流の機会を増やすのもいいね!
- 全日制・定時制課程
不登校の生徒も学びを続けて卒業することができるよう、柔軟で質の高い学び方を可能に - 通信制課程
どの学校においても、社会的自立に向けて必要な資質・能力を身に付けられるようにする - 高等専修学校においても「学びのセーフティネット」の取組を進める
- オンラインカウンセリングにより高等学校等の生徒を支援
- 高等学校等進学後も必要な支援が円滑に引き継がれるよう「児童生徒理解・支援シート」を活用
- NPO・フリースクールとの連携強化
社会的自立に向けて連続した学習ができるよう、学校や教育委員会とNPOやフリースクール等との連携を強化 - こども家庭庁との連携
身近な地域で、人とつながり、学びに向かう土台づくりや様々な体験活動ができるよう、学校や家庭以外の多様な居場所づくりを広げる - 夜間中学、公民館、図書館等の社会教育施設の活用
- 自宅等での学習
希望すれば、1人1台端末を活用して、自宅をはじめとする多様な場を在籍校とつなぎ、オンライン指導やテスト等も受けられ、その結果が成績に反映されるようにする




学びの場を自分で選択できる機会が多くなってきているんだね!
参考:文部科学省:誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策「COCOLOプラン」
文部科学省:令和6年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果概要
小さなSOSを見逃さない
目指す姿
- 1人1台端末で小さな声が可視化され、心の不安や生活リズムの乱れに教師が確実に気付くことができる
- 小さなSOSに「チーム学校」で素早く支援することにより、早期に最適な支援につなげられている
- 教育と福祉等が連携し、子供や保護者が必要な時に支援が行われる
具体的な取り組みと予算
① 1人1台端末を活用した心や体調の変化の早期発見を推進
- 子供たちの心身の状態の変化への気付きや相談支援のきっかけづくりを増やすため、毎日の健康観察にICTを活用
- 子供たちが自分の心や体に向き合うきっかけを作る
- 子供や保護者が相談したいことがあるときにワンタッチで教師やスクールカウンセラーにつながることができる
- 「学校生活が辛い…」「先生に相談してもいいのかな?」などの感情を言葉で相談するのは勇気が必要だが、1人1台端末を活用することで、うまく表現できない小さなSOSに早期に気付くことができる
- 令和5年2月現在、アプリ等を用いた把握を行っている市町村は411
② 「チーム学校」による早期支援を推進
「チーム学校」とは・・・
教師と、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー等の専門性を持つ職員が、一つのチームとして連携・分担して児童生徒の支援等にあたること
- SOSをキャッチした後に、教師やスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、養護教諭、学校医等が専門性を発揮して連携し、最適な支援につなげられるよう、スクリーニング会議やケース会議の開催方法・支援方法を確立
- 自分のクラスに入りづらい児童生徒が、落ち着いた環境の中で自分に合ったペースで学習・生活できるようにする
福祉部局と教育委員会の連携強化
・こども家庭庁とも連携し、子供たちと保護者を包括的に支援するため、必要な福祉部局と教育委員会の持つ子供のデータを連携し関係者で共有
・部局間の人事交流や併任発令を促すことにより、福祉部局と教育委員会の連携を強化
③ 一人で悩みを抱え込まないよう保護者を支援:2億円
- 不登校の児童生徒の保護者が有益な情報を得られるよう、各教育委員会の相談窓口を整備し、教育支援センター、相談機関、保護者の会、フリースクール等に関する分かりやすい情報を提供
- 学校と地域・関係機関の連携・協働や平素からの保護者間の関係づくりを促すため、コミュニティ・スクールの仕組みや家庭教育支援チーム等を活用
- 保護者の不安を和らげられるよう、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーが関係機関等と連携して保護者を支援
参考:文部科学省:誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策「COCOLOプラン」
文部科学省:令和6年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果概要
学校を安心できる場所に
目指す姿
- それぞれの良さや持ち味を生かした主体的な学びがあり、みんなが活躍できる機会や出番がある
- トラブルが起きても学校はしっかり対応をしてくれる安心感がある
- 公平で納得できる決まりやルールがみんなに守られている
- 障害や国籍言語等の違いに関わらず、色々な個性や意見を認め合う雰囲気がある
具体的な取り組み
① 学校の風土を「見える化」
- 学校評価の仕組みを活用して、児童生徒の授業への満足度や教職員への信頼感、学校生活への安心感等の学校の風土や雰囲気を把握し、学校運営を改善
- 風土等を把握するためのツールを整理し、全国へ示す
- 不登校特例校、NPO、フリースクール等の取組も参考に、自己肯定感を育み安心して学べる学校をつくる
② 学校で過ごす時間の中で最も長い「授業」を改善
- 子供たちそれぞれの良さや持ち味を生かし、みんなが活躍できる機会や出番がある授業づくり
- 不登校特例校の取組等も参考にしつつ、1人1台端末を活用した子供たち一人一人の学習進度や興味・関心等に応じた指導
- 一方通行型でない、子供たちの特性に合った柔軟な学びを実現
- 特に校内教育支援センターでは、一人一人の特性や能力、興味や関心に応じた柔軟な学習ができるようにする
③ いじめ等の問題行動に対しては毅然とした対応を徹底
- こども家庭庁とも連携し、いじめや校内暴力等の問題行動には、教育的配慮の下、毅然とした対応を徹底
- 犯罪行為があった場合は直ちに警察に相談・通報する体制を構築
④ 児童生徒が主体的に参加した校則等の見直しの推進
- 社会の変化等を踏まえた校則の見直し、校則のHPへの公表、ルール作り等へ、児童生徒が主体的に参加できるようにする
⑤ 快適で温かみのある学校としての環境整備
- 子供たちが心地よい空間の中で学習・生活を行えるよう、快適で温かみのある環境にする
- 明日また行きたい学校となるために、学校施設全体を学びの場として捉えた魅力ある環境にする
⑥ 障害や国籍言語等の違いに関わらず、共生社会を学ぶ場に
- 障害のある子供と障害のない子供が可能な限り共に充実した時間を過ごすための条件整備
- 一人一人の教育的ニーズに応じた学びの場を整備
- 障害のある子供を担任だけでなく学校全体で支えられるようにする
- 外国人の子供等が自らの「長所・強み」を活用し可能性を発揮できるよう、多様性を尊重しつつ、共に学び合える環境を整備
参考:文部科学省:誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策「COCOLOプラン」
こども家庭庁との連携



COCOLOプランは、文部科学省だけでなく、こども家庭庁とも連携して進められています。
こども家庭庁の予算と取り組み
- 地域におけるこどもの居場所づくりを支援
- 専門のコーディネーターを配置し、こどもと居場所をつなぐ
- 地域で不登校のこどもを切れ目なく支援する仕組みを作る
- 福祉部局と教育委員会のデータ連携を進める
参考:文部科学省:令和6年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果概要
→ 文部科学省とこども家庭庁が協力して、社会全体で不登校の子どもを支える仕組みを作っています。
実効性を高める取り組み



COCOLOプランを確実に実行するために、以下の取り組みも行われています。
① 不登校の児童生徒が学びや必要な支援につながっているかを把握
- 不登校の児童生徒の数だけではなく、一人一人の児童生徒が不登校となった要因、どのような学びにつながっているか、不登校傾向の児童生徒の規模等を分析・把握するため、調査内容の見直しを実施
- 特に、不登校で学校内外の専門機関等で相談・指導等を受けていない児童生徒の学びの状況等を把握し、必要な支援につなげる
- 不登校の児童生徒やその保護者が将来に見通しを持てるよう、不登校の児童生徒本人に対する継続的な実態調査を実施
② エビデンスに基づき、ケースに応じた効果的な支援方法を確立
- 1人1台端末のデータを用いた早期発見や効果的な対応方法の事例を蓄積
- 専門的知見とエビデンスに基づき、ケースに応じた支援の在り方を確立
③ 学校における働き方改革を推進
- 教職員定数の改善や支援スタッフの配置、学校DXの推進、学校・教師の業務の役割分担や適正化等を通じた学校における働き方改革の推進
- 教師が子供に接する時間を確保
④ 文部科学大臣を本部長とする推進本部を設置
- 本プランを公表後、運用改善等で取り組めるものから直ちに取り組む
- 文部科学大臣を本部長とする「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策推進本部」を文部科学省に設置
- こども家庭庁の参画も得ながら、本プランの進捗状況を管理するとともに、取組の不断の改善を図る
効果は出ている?



不登校は減ってきている?
令和6年度の調査結果では、良い変化が見られています。
- 令和6年度:353,970人(過去最多)
でも、増加率が激減!
- 令和4年度:22.1%増
- 令和5年度:15.9%増
- 令和6年度:2.2%増
- 小学校:70,419人(前年度74,447人)→ 4,028人減
- 中学校:83,409人(前年度90,853人)→ 7,444人減
- 小学校:71.7%(前年度75.2%)
- 中学校:77.1%(前年度80.7%)
→ COCOLOプランの効果が出始めている可能性があります。
支援を受けている児童生徒が増加
学校内外の機関等や担任等から相談・指導等を受けていた児童の割合
- 令和6年度:95.8%
ほとんどの不登校児童が何らかの支援を受けているという状況になっています。
参考:文部科学省:令和6年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果概要
COCOLOプランで何が変わる?



不登校の子どもにとって
- 学校以外の多様な学びの場が増える
(不登校特例校300校、校内教育支援センター、教育支援センター、メタバース空間など) - 自分のペースで学べる環境が整う
- オンラインでも授業を受けられる
- 成績に反映される学びの選択肢が広がる
- 1人1台端末で小さなSOSを出しやすくなる
保護者にとって
- 相談窓口が整備され、情報が得やすくなる(2億円の予算で支援体制強化)
- スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーのサポートが受けられる
- 学校以外の選択肢についての情報が提供される
- 一人で悩まなくてよい環境が整う
- 保護者の会などで同じ悩みを持つ人と出会える
学校にとって
- 1人1台端末で子どもの小さなSOSに気付きやすくなる
- 「チーム学校」で専門家と連携した支援ができる
- 校内教育支援センターで柔軟な対応ができる(13億円の予算で支援員配置)
- 学校の風土を見える化して改善できる
- 教師が子供に接する時間を確保できる(働き方改革)
まとめ:COCOLOプランとは



一言で言うと
不登校の子どもたちが、学校以外でも安心して学べる環境を作るための国の本気の対策
3つの柱
- 学びの場を増やす
・予算:約20億円以上
・不登校特例校300校、校内教育支援センター、教育支援センター、メタバース空間など - 小さなSOSを見逃さない
・予算:約2億円以上
・1人1台端末、チーム学校、保護者支援 - 学校を安心できる場所に
学校の風土の見える化、授業改善、いじめへの毅然とした対応
国の本気度
- 文部科学省:約100億円以上
- こども家庭庁:約13億円以上
文部科学省とこども家庭庁が協力して、社会全体で不登校の子どもを支えています。
効果は出ている
- 不登校の増加率が2.2%に激減(前年度15.9%)
- 新規不登校児童生徒数が減少
- 不登校継続率が低下
- 95.8%の不登校児童が何らかの支援を受けている
最も大切なメッセージ
不登校の子どもたちが、それぞれに合った方法で学び、成長できる社会を目指しています。
子供たちに「大丈夫」と思ってもらえるよう、国が徹底的に寄り添っていきます。












コメント